ジショウ人間さようなら
Kanoguti

※この作品はフィクションであり、もしかしたらさらにそのまたフィクションでもあるかもしれません。

第1章 〜平成5年2月26日へ挨拶を〜
産まれるよ。産まれるよ。
どうしようもない人間が産まれるよ。
ジショウ人間が産まれるよ。
未来は、とっても、とっても、とーっても醜い、
ジショウ人間が、産まれるよ。

どうしよう。
どうしようかな。
この物はどうしようかな。
どうしようもないね。
そうだね、どうしようもない人間、
ジショウ人間だからね。

産まれたよ。産まれるよ。
どうしようもない人間が産まれるよ。
ジショウ人間が産まれるよ。
未来は、とっても、とっても、とーっても醜い、
ジショウ人間が、産まれるよ。

そして、僕が産まれたよ。

第2章 〜ゲイジュツへの扉〜
あの子は僕のことをバカにし続けていた。
でも、僕はなぜかあの子とは友人を続けていました。
(あの物が小学生の時の同級生の学生の証言)

中学生の時の彼はまるで気が違ったような人でした。
でもそれが彼の魅力だったりします。
(あの物が中学生の時の同級生の学生の証言)

彼には芸術の才能は確かにあると思います。
どの作品も同じ年齢の高校生の作品と比べると、
明らかにずば抜けた才能を持っていると思います。
(あの物が高校生の時の同級生の学生の証言)

第3章 〜それのどこが芸術だ〜
*アンケートコーナー*
彼の作品を見てどう思いましたか?
この質問には多数の解答が得られています。

・あの人の作品はただ気持ち悪いだけだと思う。
・デッサンもろくにできやしないあいつは美術を語る資格は無い。
・作品から単純に芸術性が感じられない。
・ただの気違い。
・いつもネガティブな絵ばかりで目障り。
・たまに綺麗な作品はあったり変な作品があったりなど、作者から作風の統一性が感じない。
・個性を出そうとしすぎて個性ではなくなっている。
・もはや作品と呼べるレベルに達していない。
・もう少し作品に客観的な意見を取り入れた方が良い。

その他多数の意見をいただきましたが、割愛させて頂きます。

最終章 〜自分はまだマシ〜
みんな誰も認めてくれないどうしよう
どうしよう僕はバカになってしまった人間
として努力不足な人間でかつ構ってほしい人間に
なってしまった僕は手遅れなのか手遅れ
だよねもうダメだダメだダメダメだ気づいたら
僕の頭の中はネガティブな考えで埋って
しまった脳の中は穴だらけだ何かを入れたらすぐに
その何かが頭の中からすり抜けていって僕は
何も頭の中に残らないのでしたすいません本当に
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

〜追記〜
…さて、ここまでジショウ人間の物語を書いていきました。
ジショウしていないこのジショウ人間は、
ジショウ人間ですら無いのです。
あるいは、ジショウ人間でも無いのです。

僕は、ジショウ人間ではない。

〜おわり〜