『ここは………。』
また「すべてが板でできている地球」の空間になった。
私が今いる「公園」もこの空間では板になっていた。
さっきまで居た「地球」と違うところは…。
・物(建造物)や壁が板になっている。
・空は紫色で、黒い雲が浮かんでいる。
…「ここ」は、間違いなく汚かった。
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そう感じた瞬間、もとの「地球」の空間に戻った。
いつもの風景。
今の汚い空間は一体なんなのかは、
私には理解できなかった。
毎日、公園にやってくる「人間」は私にいろいろ言ってきた。
「おねーちゃん、なにしてるの?」
「しっ!!あんな子、見ちゃだめよ!!」
「おい!!遊具の中に人がいるよ!!」
「わあ、本当だ!!」
「おねえさん、こんなところでなにしてるの?」
『…ここに…住んでるの。』
「…っ!このおねえさん、すごく臭いよ…!!」
「お母さんに聞いたけど、こういう人って『ホームレス』って言うんだって!!」
「ハハハハ!!『ホームレス』!!」
「『ホームレス』!!」
「『ホームレス』!!!!!!!」
『…やめて…やめてよ…!!…もうこれ以上私を苦しめるのをやめてよおお!!!』
「わああああ!!『ホームレス』が怒ったぞー!!」
「逃げろー!!!」
『はぁ…はぁ…はぁ…。』
『…「ホームレス」…。』
…この一週間。
この「地球」のどこが汚いのかは結局わからなかった。
ただ、確実に「板の世界の地球」は間違いなく汚れていた。
その世界への確実な行き方さえわかれば、
きれいにできたはずだ。
…しかし、もし行ったとしても、
どこをどうきれいにすればいいのかがわからない。
結局、この「きれいな地球」の空間でずっと何もせずに過ごしてしまった。
…おなかがすいたときは、
道路の隅にいっぱい食べ物が溜まっていたから、
それを食べて一週間頑張って生きた。
「死ね」とか「気持ち悪い」とか言われたけど、
頑張って生きた。
…うぅ…ぐすっ…。
人間が出した「ゴミ」だとはわかっていたよ…!
だけど、食べれるものがほとんど無かったよ…!!
すごくおなかがすいたときは「人間」に言ったよ…!!
でも、私、「汚い」からくれなかったよ…!!!
…「汚い」…?
…私。
…私が…。
………。
私が「汚い」…?
そっかぁ!!私をきれいにすればいいんだ!!
あはは!!なんでこんなことに気付かなかったんだろう!!
あははははははは!!なーんだ!!簡単だったんだ!!
私をきれいにすればいいんだ!!!
「地球」はきれいなんだし、私が汚いからダメなんだ!!
私が邪魔なんだ!!
…私が…邪魔…。
…私がいなくなれば…。
§12
自分がおかしなことを言ってるのはわかっていた。
でも、今の私にできることは、
自殺をすることしか思いつかなくなってしまった。
もう、「地球」をきれいにするなんてどうでもよくなってしまった。
うっ…ぐすっ…ひっく…。
…ごめんなさい。
…わたし、もう疲れたよ。
…結局こっちの世界でも邪魔扱いされるから。
……。
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
私のどこが汚いのか
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『…さようなら。』
地球を綺麗にする